Monthly Archives

May 2022

監査

新リース基準 - 第五回 リース支払額(Lease Payment)

今回は、lesseeの視点からリースに関して支払われる金額の扱いを見ていきます。今までの説明では、月々の使用料支払額だけを対象に資産化等を議論してきましたが、リースに関する支払いは、他にもいろいろ発生します。ASC 842においてそれらがどのような扱いになっているか判断して、Lease Paymentの金額を確定していきます。 Lease Payment このLease PaymentはASC 842では、重要な概念でLease Paymentの現在価値でリースの区分(finance lease or operating lease)を判断したり(第一回参照)、lease liabilitiesやROU assetとして資産化される金額の算出基礎になります。Lease…
Masahiro Kusunoki
May 15th, 2022
税務

GILTIと962選択

前号にて触れた962選択であるが、当然のことながら、GILTI対象の個人納税者も選択可能である。前号で紹介したTaxpayerも、962選択により、GILTI 控除が利用できるに加え(しかし、CFCが殆ど外国税を支払っていなかった為、間接外国税額控除利用には及ばなかった)、21%の割でGILTI Taxが計算できた。限界税率が35%のTaxpayerであった為、21%で計算できた効果は大きい。962選択は、高配当のCFC株式を長期間所有する者にはお勧めしない。962選択が功を奏するか、顧問税理士に、当該CFCについての今後の計画を相談頂きたい。CFC税制絡みの申告は、今でも手がかかる作業が多い、還付請求権が消滅する前に、余裕をもって事を運ぶべきだ。 筆者の紹介 ― 河村好司(kawamura@reiwa-us.com)。Reiwa Accounting にて移転価格やクロスボーダー事業、取引に関する税務コンサルティングを行う。税務調査、不服申し立て立ち合いの経験も豊富。今後も、実務にて得た経験をベースに寄稿予定。
tueda
May 3rd, 2022
監査

新リース基準 - 第四回 割引率

今回は、リース債務を計算する際の割引率について解説します。リース債務は、リース全期間の支払総額等(Lease Payment-次回解説予定)を現在価値(Present Value – PV)に引き直して求められますが、そのために必要になるのが割引率です。 割引率の種類 新しいリース基準ASC 842には以下の2つの割引率が提示されています。 Implicit rate (黙示的な割引率) Incremental borrowing rate (追加借入の金利) 簡略化してありますが、それぞれ以下のように説明できます。…
tueda
May 2nd, 2022