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Masahiro Kusunoki

お知らせ一般

年末年始休業日のお知らせ

お客様各位 拝啓 向寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 おかげさまで、今年も皆様に年末年始休業日のご案内をさせていただく時期を迎えることができました。 これもひとえに皆様のご支援とご鞭撻の賜物と深く感謝しております。 さて、誠に勝手ながら下記の期間は休業とさせていただきます。休業中は何かとご不便をおかけいたしますが、どうかご了承いただきますようお願い申し上げます。 記  Christmas Day :    12/25/2023 New Year Holidays :    12/29/2023…
Masahiro Kusunoki
December 1st, 2023
一般

新ハワイ事務所長のご案内

この度、弊事務所ハワイオフィスに、新所長として塚田 真紀子が就任いたしました。 塚田のプロフィールはこのリンクに掲載しております。 前任者と変わらぬご厚誼の程何卒よろしくお願い申し上げます。  
Masahiro Kusunoki
January 16th, 2023
監査

新リース基準 - 第六回 非リース要素(nonlease component)

今回は、lesseeの視点からリースの契約に含まれる非リース要素(nonlease component)を見ていきます。いままで、リース契約は、物の貸借をするだけの契約という前提で議論をしてきました。実はリース契約に物を貸借する権利義務を定めた要素以外に、貸借物に関する保守管理、不動産の共用部分の管理維持、税金の負担などの事項がlessorとlesseeの間で取り決められていることが多くあります。新リース会計では、これらの事項をlease component(リース要素)、nonlease component (非リース要素)、 noncomponent(非要素)と区別して扱っています。Lease componentだけを含む「リース契約」と混乱を避けるため複数のcomponent 、noncomponentを含む契約をリースの取決(arrangement)として説明していきます。 リースの取決の要素 Lease component (リース要素) リースに関する取決のうちリース対象資産を利用する権利を付与する部分です。 Nonlease component (非リース要素)…
Masahiro Kusunoki
June 10th, 2022
監査

新リース基準 - 第五回 リース支払額(Lease Payment)

今回は、lesseeの視点からリースに関して支払われる金額の扱いを見ていきます。今までの説明では、月々の使用料支払額だけを対象に資産化等を議論してきましたが、リースに関する支払いは、他にもいろいろ発生します。ASC 842においてそれらがどのような扱いになっているか判断して、Lease Paymentの金額を確定していきます。 Lease Payment このLease PaymentはASC 842では、重要な概念でLease Paymentの現在価値でリースの区分(finance lease or operating lease)を判断したり(第一回参照)、lease liabilitiesやROU assetとして資産化される金額の算出基礎になります。Lease…
Masahiro Kusunoki
May 15th, 2022
一般

訃報

弊事務所パートナー 若菜 雅幸は、病気のため2021年 12月31日47歳にて急逝いたしました。 ここに謹んでお知らせ申し上げますとともに生前中賜りましたご厚誼に心より御礼申し上げます。 ご遺族の意志により、葬儀は家族葬にて2022年1月4日に執り行われ、訃報のご連絡も葬儀後とさせていただきました。 今後は、パートナーの畠山 望、河村 好司が中心となって、故人の遺志を継ぎお客様へのサービス向上に努めて参る所存です。 なお、従前より税務申告を承っていたお客様に関しては、後任担当者が決まり次第、近日中にご挨拶と資料等のお願いをする予定をしています。 何卒今後も変わらぬご厚誼の程お願い申し上げます。   【本訃報に関するお問い合わせ先】 パートナー 畠山 望 hatayama@reiwa-us.com 税務パートナー 河村 好司 kawamura@reiwa-us.com
Masahiro Kusunoki
January 5th, 2022
税務の現場から

差別化への工夫(2)

前回小欄にて、移転価格とは評価の作業で、各グループ企業がグループの競争力に如何に寄与しているかが重要な評価対象である旨書いた。その為、移転価格の取材においては、北米マーケットにおける当該グループのCompetitive advantageが何か、突っ込んだ質問をさせて頂くが、「特長が無いのが弊社の特徴なんですね」等と言われる場合もある。Competitive advantageとは競合との比較を通して、相対的に語られるものなので、必然的に競合に対する差別化の努力について話が及ぶ。左様な努力が、市場における競争力に常に直結するものではないが、グループ利益のメンバー間配賦の妥当性を分析する為にも必要な為、必ず聴取する。 顧客からお伺いした、差別化への努力のお話は、筆者自身にも大きく影響してきた。コンサルタントである自分が、顧客から学んだことは多い。 前回の社長に戻るが、非日系の顧客には日本の営業マンを当てていたという。肌理の細かい、日本式営業に一旦慣れてしまうと、米系顧客の多くは離れないという。 営業は総合力だ。マーケティングの様に理論主導の領域ではない。その人の人間力が試される。異文化、異言語という背景もあって適応力も試される。それでも競合を差し置いて、顧客から厚い支持を得てみせる。職人芸だと思った。職人気質は海を越えても、通用するのだ。 法は言葉のアートであり、税法も然りだ。日本で生まれ育ち、米国にて士業を生業にしている自分の様な者は、程度の差はあれど‘言葉のハンデ’に直面する。駆け出しのころ、IRSによる税務調査を翌日に控え、顧客オフィスにて打ち合わせをしていた時、「あなたは、明日、IRSにぼこぼこにされちゃうんじゃないの」と聞かれた。「このお客さんは、僕のコミュニケーション能力に不安を持っているな」と思った。無念な思いであったが、今思えば、そのクライアントとはいつも日本語でしか話したことが無いので、正直な思いだったはずだ。それ以降、クライアントには、自分の折衝ぶりを評価して貰う為、折衝の場に出席頂いている。かつては同胞の職人芸に舌を巻いたが、今度は自分が見せる番なのだ。 筆者の紹介 ― 河村好司(kawamura@reiwa-us.com)。Reiwa Accounting にて移転価格やクロスボーダー事業、取引に関する税務コンサルティングを行う。税務調査、不服申し立て立ち合いの経験も豊富。今後も、実務にて得た経験をベースに寄稿予定。
Masahiro Kusunoki
December 29th, 2021
税務の現場から

差別化への工夫

小欄巻末の自己紹介でもうたっているように、筆者は税務コンサルティングを生業にしている。多くの会計事務所が、自分の立ち位置や、独自性を訴えようと、如何なるValue added servicesを提供できるのか、またそれがクライアントにとってどんな価値・意義があるのか、ホームページからメッセージを発信している。コンプライアンス案件と異なり、コンサルティングは、企業業績にtangibleな影響を与える為、提供する側にとっては、差別化の為の格好のマーケティング・ツールである。一方、顧客の視点からは、コンサルティングにかける費用は、投資に似た趣があるのではないか。有効なコンサルティングを長年受けている者とそうで無い者では、当然ながら、その恩恵に相当な差が生じるため、コンサルタントの選定には慎重を期したい。 筆者が提供するコンサルティングのうち、最も主たるものは移転価格だ。弊所の法人クライアントの多くが海外のグループ企業との関連者間取引を通じ、米国移転価格税制の対象となっているからだ。移転価格スタディは、Value chain分析である。人事担当者が職員のパフォーマンスを査定するように、移転価格スタディは、グループのメンバー企業の貢献度を評価し、受け取り対価がその貢献にふさわしいか吟味する。スタディの核となるのは、市場分析と機能分析。市場分析では、当該企業グループの北米市場における立ち位置や競争力を測る。更に、競合と比較した場合のグループの強み、弱みを分析し、現状及び将来についての課題を提示する。機能分析では、市場分析で明らかになった、グループの立ち位置、競争力の形成に各メンバー企業が如何に寄与したか分析する。米国子会社を対象としたスタディの場合で、子会社の貢献度がごく限られている場合には、「子会社が施すルーティーンな機能に見合った利益さえ出ていれば、米国移転価格税制上問題なし」の結論に至るべく、文章を整える。逆に米国子会社がグループの北米事業の主体である場合、「当該取引を通じ海外関連者に支払った適正対価を除くすべての事業所得は米国子会社に帰属する(=従って、米国子会社が赤字でも構わない)」也の結論に至る。 移転価格を通じて筆者が見てきたのは、北米市場における差別化の確立や競争力の向上の為に日に日に努力する日系企業の姿だった。中でも特に印象に残っているのは、駆け出しのころ取材させて頂いたクライアント先の社長が、満面の笑みを浮かべて、「うちは、作っている製品の質では、米国の競合に絶対勝てない。でも、うちの日本人営業マネジャーがいる限り、商売では、どの米国の競合にも絶対負けない」と、自慢げにおっしゃった事だ。日系企業のイメージと真逆で、半信半疑だった。後日その営業マネジャー(=東証一部上場企業からの駐在員)から直接お話を伺ったが、職人さながらのこだわりで、全米相手に商売されていた。こんな営業をされれば、競合もたまらないだろうと思った。‘ものづくり’と言うが、日本人の職人気質は営業畑にも引き継がれ、国際舞台で実力を発揮しているのだなと、実感した。 日々差別化に取り組んでいる人にとっては、他人が如何なる努力をしているかも気になると思う。以前、営業での出先で、「御所は、競合の会計事務所と比較して、何が優れていますか。サイズ的に同じくらいの規模の事務所が沢山ある中で、どうして御所と契約すべきなのでしょうか」と問われた。営業担当の同僚が困っていたので、「他の事務所さんは、クライアントの為、不服申し立て(=Administrative appeals)までしても払った税金を取り返そうとするかお尋ねください」と答えた。「ほ~ぅ」という反応で、気に入って貰えたことがわかった。 筆者の紹介 ― 河村好司(kawamura@reiwa-us.com)。Reiwa Accounting にて移転価格やクロスボーダー事業、取引に関する税務コンサルティングを行う。税務調査、不服申し立て立ち合いの経験も豊富。今後も、実務にて得た経験をベースに寄稿予定。
Masahiro Kusunoki
November 28th, 2021